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- 2020.07.24
パックマン40周年記念コンピレーション・アルバムより先行配信vol.3がリリース!
2020年秋に発売予定のパックマン生誕40周年記念コンピレーションアルバムより、先行配信第三弾がリリースされました。今回のスプリットシングルには、ポストロック、ニューウェイヴ、テクノなどを吸収した独自の音楽性で、90年代から現在に至るまでワールドワイドな活動を続ける、シュガー吉永 (g, vo, tb-303) 大野由美子 (b, vo, electronics) 山本ムーグ (turntable,vo)によるオルタナティヴ・ロックの最高峰バンドBuffalo Daughterが参加。パックマンサウンドをモチーフに制作された新曲「Dots In The Maze」は、Buffalo Daughterらしさ溢れる、ポップでキュートでクールな作品で、ゲームを実際にプレイしながら制作したというパックマン愛に溢れる楽曲となっています。
そしてもう1組となる、DiAN(ディアン)は、中国北京出身東京在住のマルチクリエイターで謎めいた存在感のある静電場朔をボーカルに、アーティストとしての活動だけではなく、作曲家、アレンジャーとしても活躍する、日本人クリエイター、A-beeとimmiによる、ユニットで、今回「饕餮 TAOTIE」と「PAC-MAN Fever」の2曲をリリース。
「饕餮 TAOTIE」は静電場朔の中国語による歌と、中国で活動する小老虎 (J-Fever)のラップがフィーチャーされたヒップホップトラック。、「PAC-MAN Fever」は、アメリカでの空前のパックマンブームを受けて82年に発売され全米第9位となったバックナー&ガルシアによる大ヒット曲のカバーとなっています。ジャケットデザインはvol.1,2に引き続きイギリスのWARPレコードのロゴやエイフェックス・ツインなど数々のテクノアーティストのジャケット、ゲームWipeOutシリーズやGrand Theft Autoのデザインも手がけ、世界中にフォロワーを生み出したイギリスを拠点に活動するThe Designers Republic™が手がけ、マスタリングは1991年から1999年まで電気グルーヴのメンバーとして活躍し、現在ではアーティストとしてだけではなく、エンジニアとしての手腕も高い評価得ている砂原良徳が担当しました。
一度聴いたら耳から離れないパックマンサウンドが様々なアーティストの魔法でこの40周年にあらたに蘇りました。ぜひ今秋のパックマン生誕40周年記念コンピレーションアルバムから、あなたのお気に入りの1曲を見つけてみてください。
【先行デジタル配信】 PAC-MAN 40th ANNIVERSARY COLLABORATION vol.3
2020年7月24日配信開始
単曲配信価格 ¥255(税込)
アルバム配信価格 ¥611(税込)
※ 配信サイトにより配信価格が前後する可能性がございます。
収録曲:
Buffalo Daughter 「Dots In The Maze」
DiAN (静電場朔, A-bee, immi) feat. 小老虎 (J-Fever) 「饕餮TAOTIE」
DiAN (静電場朔, A-bee, immi) 「PAC-MAN Fever」
配信サイトリンク:https://linkco.re/M1xfS7U1
ミュージックビデオ(ティーザー):
DiAN (静電場朔, A-bee, immi) feat. 小老虎 (J-Fever) 「饕餮TAOTIE」
商品の詳しい情報はこちらをご覧ください。
http://www.umaa.net/news/p1036.html
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Interview
Vol.3
Buffalo Daughter×DiAN
日本から世界へ!
ワールドワイドに活躍する2組のバンドによる初対談!
中国の妖怪話から、ゲーム音楽作りのバイト話まで
その話題の矛先は”パックマン”のように縦横無尽に駆け巡る!?
インタビュー:遅澤 淳(U/M/A/A Inc.) /テキスト・編集:ローリング内沢
2020.7.24.Fri
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※Buffalo Daughter
1993年に結成。その3年後には、ビースティ・ボーイズが主催するレーベル”Grand Royal”と契約し、活動の場を日本から世界へと移した、シュガー吉永、大野由美子、山本ムーグによるバンド、Buffalo Daughter(バッファロー・ドーター)。
2006年には、雑誌『ニューズウィーク日本版』の”世界が尊敬する日本人100人”に選ばれるなど、その動向は国内外問わず注目を集め、現在もアメリカ、ヨーロッパをはじめ、ロシア、アジア各国などで精力的にライブ活動を行っている。
※靜電場朔(DiAN)
ボーカルを務める靜電場朔は北京出身のポップアーティストとしても活躍。”weibo”(中国の最大SNS)にて60万人のフォロワーを持つ注目のインフルエンサーでもある。かたや、DiAN(ディアン)は、靜電場朔(せいでんばさく)、A-bee、immiの3人による音楽ユニットだ。
そんな彼女は、2012年に拠点を北京から東京に移しつつ、中国と日本をボーダーレスに交差しながら、さまざまなクリエイティブ活動を展開している。
今回の”スペシャル・インタビューVol.3″では、そんな、ワールドワイドに活動する2組のバンド(ユニット)による初対談が実現。
世界を意識した楽曲制作のこだわりや、女性アーティスト視点から見た『パックマン』の印象など、さまざまなお話を伺った。
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じつは私、かなりのゲーマーなんです(吉永)
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− 『パックマン』40周年記念コンピレーションアルバムへのご参加、ありがとうございます。今回のお二組は、「日本国外での活動を中心にされてきたバンド(ユニット)」、そして「女性ボーカル」という部分での共通点があり、そのあたりも含めた話をお伺いできればと思っています。まずは今回、さまざまな『パックマン』サウンドを使ってみて、ふだんの楽曲制作と比べていかがでしたか?
大野由美子(以下、大野):いただいた『パックマン』サウンドをサンプリングして、キーボードに設定するところから作業を始めたのですが、その行程がバッファロー・ドーターのいちばん最初のアルバムを作っているときにそっくりで昔を思い出しました。
当時、ローランドのS-50という、サンプラーの付きキーボードを使っていたのですが、そのS-50にリハーサル時の音などをサンプリングして、それを鍵盤で弾いてトラックを作ったりもしていたんですよ。
−−自分たちの音を録って、それで遊ぶような感じですか? バンドでジャムセッションをするのではなく?
大野:カセットテープに録音したジャムセッションの音をサンプリングして、その音でトラックを作るというようなことをやってました。
−−なるほど。それはとても面白い作業工程ですね。続いて、吉永さんは?
シュガー吉永(以下、吉永):じつは私、かなりのゲーマーなんです。
小学生のころからゲームが大好きで、もちろんアーケード版の『パックマン』もリアルタイムで遊んでます。ですから、”ゲーム音楽”も好きなんですよね。
今回のコンピレーションアルバムのオファーをいただいたときは、まさに「やったー!」という気持ちでした(笑)。当時のナムコのゲームのサウンドって、本当に素晴らしいと思うんです。
コーヒーブレイクのメロディーを聞けば、すぐに「あ、『パックマン』の音だ!」とわかるシグネチャー感も含めて、とてもキャッチ—な音なんですよね。
たとえ、『パックマン』を遊んだことがなくても、「『パックマン』の音は知ってる」人も多いと思います。”そんな音を自由に使っていい”なんて、まさに「こんなステキな話があるんだ」という感じでした(笑)。
いまは、スマホでもタブレットでも、『パックマン』を遊べるじゃないですか。ですから、今回、あらためて『パックマン』をひさしぶりにプレイして、「あー、こういう感じだったよね」と、当時を思い出しながら曲を制作しました。
− 曲制作のアイデアは、いっぱい出てきました?
吉永:「頭をひねってアイデアを考える」というよりも、「『パックマン』を遊びながら作ってしまおう」というノリでしたね。
先にコンセプトなどを考えるのではなく、まずは『パックマン』をプレイして、「あー『パックマン』ってこうだったよね」、「では、こういう風に音を入れましょう」みたいな感じで作っていたんです。まるで子どもがはしゃぐような感じで(笑)。
“ゲーム好き”の感覚としては、『パックマン』からあんまりかけ離れすぎている音楽を提示しても、ゲームファンにはピンとこない気がしたんです。
ですから、まずは実際に『パックマン』を遊びつつ、その楽しさをあらためて肌で感じて、楽曲制作を手掛ければ、ゲームファンはもちろん、ゲームをやったことのない人にもその魅力が届くんじゃないかなって。
大野:そう、今回はそのような手順で制作したのですが、ただ私は『パックマン』というゲームそのものは知ってはいたんですけど、きちんと遊んだことがなかったんです。
ですから、今回この企画をいただいてから、吉永といっしょに『パックマン』で遊んで、そのプレイした感覚を曲に落とし込んでいったんです。
− なるほど。そして、DiANのSakuちゃんはいかがでしたか? 『パックマン』サウンドをいろいろと使ってみて。
靜電場朔(以下、朔):”パックマン”というキャラクターは、とても抽象的で、みんながそれぞれのイメージを持っているキャラクターだと思います。
“パックマン”って、何者かわからないじゃないですか。黄色の生き物なのか、それとも何かの比喩なのか、人それぞれの印象があると思います。
ゲーム内での”パックマン”は、迷路のなかを突き進み何でも食べちゃう存在ですけど、それが中国の神話に出てくる妖怪、”饕餮(中国語で「タオティー」、日本語だと「とうてつ」)”にとても似ているんです。
“饕餮”は、何でも食べてしまう”大食い妖怪”です。中国語には「饕餮盛宴(タオティーシュンギェン)」という、日本語に訳すと「食いしん坊のごちそう」という意味の言葉もあるくらい(笑)。
そのようなイメージの流れから、『パックマン』の迷路は、私から見ると”人体の消化器官”に似ていると感じたんです。ですから、(キャラクターの)”パックマン”は、もしかしたら人の体のなかにいる生き物(?)なのかもしれません。
さらに、「食べる」も、「遊ぶ」も、その「行為を楽しむ」という点においては共通していて、そこからいろいろな感情が生まれてきますよね。
そのようなアイデアをもとに、想像を膨らませて歌詞を書きました。
A-bee:そして僕のほうでは、いまSakuちゃんが言ったようなアイデアをベースに、どのような曲調にしたいかを伺って、そこから楽曲の形を作っていきました。
あらかじめ『パックマン』サウンドの素材をたくさん頂いていましたので、それらをカットアップしたり、ピッチベンドしたりしながら、リミックス的な感覚で構築していったんです。
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私のような『パックマン』初心者でも、楽しめるような曲にしたかった(大野)
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− バッファロー・ドーターの楽曲『Dots in the Maze』は、インストゥルメンタルではなくボーカル曲となっていますが、どのようなイメージから?
大野:最初はインストで進めていたのですが、なんかパッとしなかったといいますか(笑)。
そこで、歌詞を入れたほうが、もっと面白くなって曲全体のイメージも膨らむかな、と思いボーカルを入れてみたんです。
なお、ちょうどそのころって新型コロナウイルスが流行り始めていた時期でしたから、ウイルスを”パックマン”に食べて(消して)もらいたい気持ちもあったんですよね(笑)。
そこで、歌を入れたほうが、そんな”パックマン”の可愛くも力強いイメージに近づけることができるかな、と思ったんです。
最初は、ラップとは言わないまでも、単語をしゃべっているくらいにしていたんですけど、それだとやっぱり愛想がないですから、サッとその場でメロディをつけてみたんです。
吉永 ちなみに歌詞は、私が『パックマン』を遊びながら書きました(笑)。ゲームをしながら、思い付いたことを書いていった感じです。
比較的、直球なワードではあるのですが、とにかく聞き手には『パックマン』というゲームをストレートに想像してほしかったんです。もちろん『パックマン』をやったことのない人にも。
『パックマン』は、ゲームの場面場面でさまざまな音が流れますよね? ゲーム中の音はもちろん、コーヒーブレイクのときの音とか。
「こういう音が流れてきたら、『パックマン』ではこういうゲームの場面になるんだよ」というのを、曲のなかできちんと表現して、これまで『パックマン』をプレイしたことがない人でも、「『パックマン』ってこういうゲームなんだ」というのを感じられるようにしたかったんです。
大野:そう、私のような『パックマン』初心者でも、楽しめるような曲にしたかったんですよ。
ちなみに、今回、吉永に教えてもらったのですが、”パックマン”以外のキャラクターに名前がついてたのがビックリしたんですよね。
吉永:知らない人はそう思うんですよね。でもゲーム好きなら常識ですよね(笑)。
大野が全然知らないので、「知らないの? このキャラはね……」みたいに、『パックマン』のことを教えながら曲作りをしていったんです。
ちなみに、今回の曲の歌詞にはゴースト4体の名前を入れているのですが、『パックマン』がデビューした当時は、和名と英名でその呼び名が異なったんですよね【※注1】
今回はあえて和名の、アカベエ(赤)、アオスケ(水色)、ピンキー(ピンク)、グズタ(オレンジ)の名前で、歌詞に盛り込んでいます。
【※注1:現在は全世界共通で英名の、ブリンキー(赤)、インキー(水色)、ピンキー(ピンク)、クライド(オレンジ)に統一されている】
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中国語で『パックマン』は「豆を食う者」という意味です(朔)
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− 対する、DiANは『饕餮 TAOTIE(喰いしん坊)』というタイトルの曲ですが、こちらの歌詞のイメージは?
朔:さきほども少しお話しましたが、『パックマン』は、中国の妖怪”饕餮”に似ていると感じたんです。何でも食べてしまうところや、(食べるために)前に突き進んでいく感じとか。そのようなイメージをベースに、いろいろと言葉遊びをして歌詞を作っていきました。
『パックマン』という存在は、レトロゲームの枠を飛び出して、世間一般的にはライフスタイルの一部になっていたりもしますよね。みんなの生活に溶け込んでいて、とてもナチュラルなものだと思います。
そのようなことも含めて、今回は、『パックマン』というゲーム、そしてキャラクターなどについて、本当に深く考えて歌詞を作りました。
− ちなみに中国語では、”パックマン”はどのように発音・表記するのですか?
朔:中国語では、「吃豆人(チュウタオウヤン)」と言います。「豆を食う者」という意味です。
中国語の”人”は、英語の”MAN”に意味合いが近く、”ヒューマン(人間)”というよりは、どちらかというと”者”とか、”適任者”とか、そういうニュアンスですね。
− 今回、『饕餮 TAOTIE(喰いしん坊)』では、”feat.(フィーチャリング)”として中国のラッパー”小老虎(J-Fever)”さんが参加されていますが、どのようないきさつで?
朔:J-Feverさんは、私が大学時代にとても好きだった”tomtom”というバンドのボーカルでした。
私が通っていた大学、”中国伝媒大学”では多くの学生がバンド活動をしていて、私も複数のバンドに参加していました。
“tomtom”は、大学内で行われていたライブイベントで初めて見たのですが、当時は、学内でさまざまなイベントがあり、他の学校のバンドもよくうちの大学に来て演奏していたので、そのときは”tomtom”が同じ学校のバンドだとは思わなかったんですよ。
のちに共通の友だちから紹介されてJ-Feverさんと知り合ったのですが、まさかの同じ大学の先輩だったんです(笑)。
なお、J-Feverさんは、詩人みたいな音楽スタイルで、歌詞がロマンチックなんです。中国の他のラッパーは歌詞に攻撃的なメッセージが多かったりもするのですが、J-Feverさんのリリックはとても優しくて感情的な表現が多くて、個人的には大好きなんです。
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インタビューの続きはこちらから。
http://www.umaa.net/pacman40th/interview03/
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